貴重な御装束 約40点を無酸素保存

2016年11月10日

舞姫_則子様
出雲路派本山 毫摂寺には、明治天皇が御着用なされました、お垢付お召し物や昭憲皇太后(明治天皇の皇后)の御装束、パラソル、手袋等々。常宮昌子内親王の御装束。大正4年11月、大正天皇御即位式(御大典)の折、奉祝納された「五節舞」の舞姫でいらっしゃいました、24代門主のお裏方 則子様の舞装束など約40点が所蔵されています。

これら貴重な所蔵品は悠に100年の年月を経ており、昔ながらの保存法によって、息をひそめるかのごとく保管しておりましたが、現状、少しずつ劣化が進行している事を否めない状態でありました。

そんな折り、ご縁あって衣類や文化財を劣化から守ることのできる技術を開発された、株式会社LAND LINK 蓮見知章 様、文化学園大学 佐藤正明 様、文化学園大学 植木淑子 様に「新しい保存技術のモデルケースに・・」と、お声をかけていただき、今回、文化庁の補助事業として、御装束などを劣化から守る「無酸素・無菌保存 (MUSEO)」を行っていただく運びとなりました。
  • 無酸素保存1
  • 無酸素保存2
  • 無酸素保存3
  • 無酸素保存4
「無酸素・無菌保存(MUSEO)」のシステムは、対象物の形状に合わせた袋状のフィルム(酸素透過率が極めて低いフィルム)を作成し、その中に静電気除去装置を使いながら衣類などを入れ、一緒に脱酸素材、調湿材を挿入します。
次にそのフィルムの中に窒素を充満させ、中の酸素を極限まで除去します。
完全に密封する前に、酸素検知機にて内部の酸素濃度を測定(密閉した後も酸素濃度を測定できるシステム)し、密封します。今回の「無酸素・無菌保存(MUSEO)」は約30年の保存期間です。(30年以上の保存も可能とのこと)

文字にしてしまうと、簡単な保存システムだと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、この保存方法のシステムを構築するまでには、かなりのご苦労があったと聞き及んでいます。

そんな保存方法のモデルケースとしていただき、蓮見さん、佐藤さん、植木さんには
感謝の言葉しかございません。有り難うございました。

本山としましては、この貴重な御装束をこれから先の時代にも引き継ぎ、折りをみてご門徒の皆様に公開できればと考えております。

合掌
  • 舞姫装束1
  • 舞姫
  • 舞姫
  • 舞姫