左甚五郎の竜

  • 真宗出雲路派 本山 毫摂寺 左甚五郎
  • 真宗出雲路派 本山 毫摂寺 左甚五郎
大門の左右に左甚五郎作の二匹の竜が彫ってあった。見たところ粗末なものにしか見えんが、夜、丑三つ時になると宮谷の堤から水を引き、境内で二匹の竜が泳ぎまわり、寅の刻になると元通り木の竜になっている。このような様子なので村の人は恐ろしく夜門前を通れないので金網で覆ってしまった。

ある風の強い日、ご本山のお勝手から出火し、いまにも御影堂に火が移ろうとした。二匹の竜は金網の中でのたうちまわり、「水種を三粒くれ〜水種をくれれば御影堂は焼かぬ」と言ったが、竜の恐ろしさから誰も水をやらなかったので、ご本山は焼けてしもうた。焼け跡からは太い竜の骨が二本出てきたんやと。(地元の言い伝えより)